少し前にテレビアニメとして放送されていた「青春ブタ野郎シリーズ」通称「青ブタシリーズ」の映画を観てきました。
タイトルは「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」。
アニメの続きって感じで上映されている映画なんですが、この作品の感想をツラツラ書いていこうと思います。
とりあえず、2019年トップ3に入るレベルで最高の映画でした!
マジで観ていない人は今すぐテレビシリーズを見返して映画館に向かってください。
ってことで今回もネタバレ有りですが感想を書いていきます。
ハルヒで言うところの消失的な
青ブタシリーズを初めてアニメで見たとき、物語シリーズとかハルヒシリーズを彷彿とさせるようなことがちょいちょいありました。
パクリ!とまでは言いませんが「何か見たことあるな~」的な。
そういうのも相まって、今回の映画はハルヒで言うところの消失的な立ち位置になってたのかなって思いましたね。
かなりストーリー的にも作りこまれてますし、青ブタシリーズを映画化するならここでしょって感じを何となく受け取りました。
それ故に非常に楽しめる内容にもなってますし、観終わってからは「はぁ~やべぇ映画だった」っていう感想が常に頭の中にありましたね。
「過去に戻って未来を改変する」だったり、「自分のことを見つけられる人を探す」みたいな部分はどっかで見たことあるんですが、王道ゆえに最高みたいなところがあるので気になりませんでした。
麻衣さん正妻感がヤバすぎる
アニメシリーズでもかなり麻衣さんはフィーチャーされている印象だったので、「ヒロインは麻衣さんだな」感は非常に強いんですが、この映画は尚のことそれが強調されていた気がしますね。
翔子の未来を選ぶ咲太と、咲太と一緒に生きる未来を選んだ麻衣さんとのすれ違いがピークに達したシーンは「イイ!」って感じでした。
電車で遠くまで行こうとするけど咲太に止められて泣いちゃったりするところとかね、純愛が過ぎますよ、ホント。
正直アニメの方では麻衣さんがどれくらい咲太のことが好きなのかを100%理解出来ていなかったんですが、この映画で全て解決したように思いましたね。
咲太のために訴えながら泣いたりすがったりするってのは、並大抵の気持ちじゃ出来ないなと改めて感じました。
それ以外だと、咲太が過去の翔子に将来スケジュールを書かせることで病気自体を無くしたいって決めたシーンもそうですね。
「麻衣に出会えない未来になるかも」って可能性がありつつも、麻衣からは「遠回りして出会うだけ」っていう返事をされます。
いやもう最高すぎるよ、麻衣さん。
そんなシーンを見つつ、「君たち高校生だよね?ふざけるな」って思いと、「ワイの高校生活には無かったなぁ」っていう思いが混濁してグチャグチャになってしまう僕。
「私との未来を選んで」なんてセリフを言われてみたい人生でした。
最後のハッピーエンドを見るための作品
全体的にめっちゃ良い作品だったんですが、後半の泣かせポイントはずるいと思いました。
後半に至るまで、翔子の病状が悪化したり、今度は麻衣さんが死んじゃったりなどめちゃくちゃ大変なこと続きだったんですが、「あ、ちゃんと未来を改変出来たな」って分かるシーンは最高だし最強だったと思います。
まず1つは、映画の冒頭で小学4年生の翔子が、将来の夢を書けずに悩んでいるシーンとは真逆の「書けました!」っつって、しっかりと自分の将来を書き起こせてるシーン。
ここはもうマジで「良かったねぇ~」と思わざるを得なかったですね。
思春期症候群の影響で小4の自分自身が未来に進んでいたため、全てを理解した上で自ら未来を改変しているっていうのが最高でした。
入院生活とは程遠い生活を送れるんだなって考えると涙を流さずにいられません。
2つ目は、上のシーンから咲太や麻衣さんが翔子と出会ってない現在へ移り変わってからですね。
そもそも出会っていないので咲太が翔子を覚えているわけがないんですが、記憶の引継ぎによって朧気ながらも翔子を覚えていました。
咲太が「牧之原さん!」と叫び、翔子が「はい!咲太さん!」と返事をするシーンはもう吐いちゃうんじゃないかってレベルで泣けましたよ。マジで。
登場人物は誰も死んだりしない超ハッピーエンド。
アニメを1話から見ていると全ヒロインを好きになってしまうので、誰かが犠牲になってしまうエンドにならなくて本当に良かったなと思います。
翔子はもちろん、咲太や麻衣さんの努力も結果的に報われる形になって本当に良かったなと。
以下、細かい部分の感想
花楓がしっかりと頑張ってる部分、すこ
しっかりとした出番はほとんどない花楓ですが、思春期症候群も治って立ち直ろうとしている姿勢は結構感動モノでした。
アニメを見ていないとマジでわからんと思いますが、それまでのことを色々思い出しちゃうとこういう細かいところでも泣けてきますね。
双葉、かわいい
僕がイチオシしている双葉ちゃんですが、映画でもしっかり可愛かったです。
「修羅場に巻き込むな」とマジで嫌そうな顔をしていたかと思えば、踏み切りで「もう会えないかと思った」っつって泣いちゃったり。
咲太が意気消沈しているときは自分の家に匿ったりなど、ヒロインというよりは親友という立ち位置で輝いていたと思います。
過去に戻った咲太のことは見えなかったけど思春期症候群についてめちゃくちゃ考えていたりね。
本当に最高の親友なんだなって改めて思いました。
大人翔子のウェディング姿は後からこみ上げてくる
咲太とのデートでウェディングドレスを着る翔子さん。
このシーンはあとから思い返すとめちゃくちゃ儚いなぁと思いますね。
咲太と翔子が結婚するってのはありえない未来なので、それでも疑似体験として実現したかったんだなって思うと健気過ぎて泣けてきます。
正妻は麻衣さんだけどヒロインは確実に翔子さんだよ、ホント。
麻衣さんの事故シーン、超リアル
麻衣さんが車に轢かれてしまうシーン、すげぇリアルな音がしませんでしたか?
ちっちゃい声で「うわっ」って言っちゃったレベルでビックリしました。
音もそうですし轢かれてからの倒れ方とかね。
印象的って言ったらアレですけど、リアルだからこそ「これ死んじゃったんじゃ…」って思っちゃう演出だったと思います。
[prpsay img=”https://zukkazu.com/wp-content/uploads/2019/05/new-icon-nawi-up.jpg” name=”ズッカズ”]事故に巻き込まれたことも見たこともないので何とも言えませんが…[/prpsay]
古賀が咲太を見つけるシーン、良い
尻を蹴り合った仲だけのことはあったのか、過去に戻った咲太を最初に見つけるのが古賀ちゃん。
過去には自分の思春期症候群で色々あったりしましたが、そのままフェードアウトしないでしっかりと立ち位置を確立させてるのは良かったですね。
持つべきものは尻を蹴り合う後輩。
宿題に花丸をつけるシーン、神
後半の将来のスケジュールのところには「ありがとう、がんばったね、大好きを大切にして生きていく。いつかやさしい人になりたいです。」ってことが書かれてるんですが、あんなん誰でも泣いちゃうよ。
ずるいよ、あんなのは。
健気だけど偉大で最高の夢だと思います。
僕もありがとう、がんばったね、大好きを大切にして生きていきたいです。
咲太もそりゃあデッカイ花丸をあげるよなぁとしみじみ思いました。
全てがリセットされていくような描写、良かった
待合室?みたいなところで咲太と麻衣さんが寄り添って眠りながら、現在に戻るということで走馬灯のように色んなシーンが出てくる描写があったんですが、あのシーンは非常に印象的でした。
もしかしてこういう思い出も無くなっちゃうのかなと思わせつつも、「あ~こんなことあったなぁ~」なんて若干懐かしく思ったり、新たな現在でも同じように過ごせるといいねなんて思ったり。
あの短いシーンだけで色んな思いがグチャグチャになってしまいました。
ああいう見せ方はズル。
まとめ:圧倒的な神映画
正直、原作もしくはアニメ全13話を視聴していないと全く付いていけない内容にはなっています。
ただ、あの映画を見るに当たってそんな人はほぼいないと思うので大きな問題ではないかなと思いますね。
原作2巻相当の内容を90分くらいに収めているので、おそらくカットされてるシーンも多々あると思いますが、僕は違和感無く楽しめたのでこちらも問題なし。
マジでもう1度アニメを見返したくなるレベルで最高でしたし、これを機に原作を一気に集めるのもアリだなって思っちゃうレベルで良かったです。
[prpsay img=”https://zukkazu.com/wp-content/uploads/2019/05/new-icon-nawi-up.jpg” name=”ズッカズ”]ってか多分集める[/prpsay]
映画の公開が決まった当初は「いやアニメの続きを映画でやるなよw アニメでやれよw」なんてことを思っていましたが、こんなカスみたいな感情を持っていた自分が恥ずかしいです。
この作品は映画でこそ輝いたと思うし、90分ぶっ通しで見たからこそ後半のラッシュで泣けたのでは、と思います。
ツイッターでも書きましたが、マジで「ライトノベルで巻数がわからないようなタイトルを付けるのをやめろ」みたいな記事を書いている場合じゃないんですよね。
そういうのいいから今すぐ読め!とデカイ声で過去の自分に言いたいです。
とりあえずそんな感じの感想でした。
そういえばパンフレットも買いました。
1ページめくる毎に映画のシーンを思い出して感傷にふけってしまうので神パンフでした。
そりでは。