どうも、ズッカズです。
2023年12月1日に公開された「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」ですが、12月2日にさっそく見に行ってきました。
新作映画は鮮度が大事ってことで、今回も前回に引き続き、感想記事を書いていこうと思います。
恒例ですがネタバレ全開なので、また映画を見ていない方はご注意ください。
ってことでいきやす。
全体的な感想:今作も続編への布石感が否めない
前作の感想記事でも似たような感じだったんですが、今作も面白かったものの「ゆめみる少女」ほどではなかったかなという印象。
今作は咲太が誰からも認識されなくなったり、小さい麻衣さんと出会ってパラレルワールドに行ったりと、前作「おでかけシスター」よりも思春期症候群が扱われていた点は非常に満足です。
僕はこの作品の「思春期症候群をどうするか」、的な話が好きなので、思春期症候群が出てくるだけでも評価が高くなります。
ただ、今作は「咲太と家族間の関係を修復する」という内容がメインに据えられているので、どうしても展開が地味に感じてしまうんですよね。
前作と今作で合わせて一作品という印象が拭えず、花楓とかえでを含む梓川家のギクシャクに終止符を打ったんだなという感じです。
もちろん良いシーンは多々あるんですが、ちょっと「ゆめみる少女」は超えられないかなと思います。
後ほど詳しく書きますが続編への布石とはいえ、ちょっと残った謎が多くないか?という感じもあるので、「ゆめみる少女」ほどスッキリ終わってないのもこの評価の一因かもしれません。
そもそも「ランドセルガール」とは何だったのか
これからの展開で判明するかもしれませんが、咲太の思春期症候群で出現したとされる小学生麻衣さんって一体何だったんでしょうか。
小学生麻衣さんの力で別世界に行ったりできたのは分かるんですが、なんで小学生麻衣さんがチョイスされたのが謎。
タイトルにもある「ランドセルガール」がイマイチはっきりとした存在ではなかったため、ちょっとモヤモヤが残ります。
今作は咲太が家族間のギクシャクを解決する話だったので、どっちかと言えば小学生咲太の方が何となく理解できた気もします。
今まで「バニーガール先輩、ゆめみる少女、おでかけシスター」と全て物語のキーとなる存在だったと思うんですが、「ランドセルガール」に関してはあんまり重要性を感じませんでした。
少しだけ登場した新キャラクターについて
今作では「赤城 郁実」と「霧島 透子」というキーキャラが登場しましたが、残念ながら次回以降の布石として終わってしまいました。
今作のエンディング後に「大学生編」がアニメ化することが発表されたため、それ以降に出てくるんだと思うんですが、だとしても今作は謎を残し過ぎな気がします。
「ランドセルガール」、「赤城 郁実」、「霧島 透子」と今作では詳細不明なキャラが多く登場したため、どうにも見終わってもスッキリしないんですよね。
前作から今作にかけて、劇場版という形にはなっていますが、どうにも繋ぎとしての物語だったのかなと思わざるを得ないですね。
麻衣さんがいい彼女過ぎ
今作では徹底して「咲太を支える」という立場だった麻衣さんですが、あまりにも人間として出来すぎ&いい彼女すぎって感じでした。
思春期症候群により参っていたり、家族間のギクシャクで悩んでいたりする咲太に100点の回答を毎回叩き出していた気がします。
中でもやはり印象的なのは、冒頭で書いた婚姻届で記憶を取り戻す→咲太に会いに行き「家族になろう」というセリフを言うという流れ。
「バニーガール先輩」時に咲太が麻衣さんを思い出したように、麻衣さんも咲太を思い出すのには理屈なんかいらないってことだと理解しました。
誰からも、ましてや家族からも認識されない咲太に「家族になろう」というセリフを言える麻衣さんはあまりにも咲太を理解しすぎているなと思います。
また、「もしかして麻衣さんも思い出せないんじゃ…」という不安を一番に解消してくれるのもさすがだなと思いますね。
正ヒロインとして強すぎる。
正直、「バニーガール先輩」のときは咲太が麻衣さんを忘れないために四苦八苦していたため、今作はアッサリ思い出したなと思わなくもないですが、まぁあの展開を2回もやる必要はないですよね。
咲太もまだまだ子供だったと知れるストーリー
ラストでは認識されないながらも想いを伝えるために母親へ会いに行き、母親が咲太を認識してENDという感じでした。
ありきたりながらもやはり感動的で、あのシーンの咲太の涙はかなりグッとくるものがありましたね。
今までも何度か涙を見せてきた咲太ですが、それを踏まえてもどうにも達観しているというか、あまりにも大人っぽ過ぎる気がしたんですよね。
そんな咲太が、母親に感謝と謝罪を伝えられ涙を流すというのは親に対してようやく甘えられたんだなと感じました。
アニメ第1話から今作まで、仕方ないとはいえあまりにも兄として頑張りすぎていたため、もはや甘えるという感情自体消えていたと思うんですよね。
そんな感情を思春期症候群を経てようやく思い出し、母親の言葉で涙を流したというのは見ているこちらも「咲太おつかれ」と言いたくなるような展開でした。
今までの咲太の大人びた描写が全て今作ラストのための布石となっているのは見事でしたね。
ラノベやアニメにありがちな「こんな高校生おる?」という疑問に1つの答えを出したのが今作なのかなと思いました。
まとめ:青ブタファンはとりあえず見ておきましょう
さすがにアニメの続編なだけあって初見さんお断りにはなっていますが、まぁそこはしゃーないでしょう。
この作品を見る方はアニメシリーズから劇場版2作品を網羅している方がほとんどだと思うので、やはり見るべき作品だと思います。
今作では咲太にスポットを当て、咲太を深掘りするという内容だったため、今まで見てきた人だと満足度は高いと思いますし、これからの物語をより楽しめそうです。
そういった意味では見て損はないですし楽しめると思いますが、個人的に不満が残る内容だったのも事実。
あまりにも布石を残しすぎですし、「おでかけシスター」から「ランドセルガール」まで繋ぎとしての役割を強く感じました。
アニメシリーズとして「大学生編」が始まるみたいなので、今までの布石を含めて、どのような物語になるのか楽しみです。
とりあえずそんな感じでした。
そりでは。